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DCアルゴリズムとconvex splitting法の関係性

担当 : 佐藤 峻

題目 : DCアルゴリズムとconvex splitting法の関係性

概要 :
微分可能な目的関数をもつ無制約連続最適化問題に対して,「目的関数をエネルギーとする勾配流を定義し,適当な数値解法で解く」という方法は,(その性質はさておき) 元の問題の1つの解法といえる.
例えば,勾配流に対する陽的Euler法は,ステップ幅を固定した最急降下法に一致する.
一方で,既存の連続最適化の手法が何らかの微分方程式に対する数値解法として解釈できるか否かは自明ではないが,その関係性が明らかになれば,相互の手法を利用することができるようになることが期待される.

本発表では,連続最適化の1手法であるDC (Difference of Convex functions) アルゴリズム [1]が,勾配流に対する構造保存解法の1手法である convex splitting 法 [2]と関連していることが,簡単な観察によって理解できることを指摘し,双方の性質について概説する.

参考文献 :
[1] P. D. Tao, L. An: Convex analysis approach to DC programming: theory, algorithms and applications. Acta Mathematica Vietnamica, Vol. 22, No. 1 (1997), pp.289—355.
[2] D. J. Eyre: Unconditionally gradient stable time marching the Cahn—Hilliard equation, MRS Proceedings, 529 (1998), pp.39—46.