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ラグランジュ力学に基づいた構造保存差分スキームの導出

担当:杉渕 優也

題目:ラグランジュ力学に基づいた構造保存差分スキームの導出(文献紹介)

概要:
微分方程式の数値解法の一つである構造保存数値解法は,方程式が持つ保存性や散逸性等といった構造を離散系においても再現する手法である.これにより,Runge-Kutta法に代表される汎用解法よりも優れた解法が得られることが期待される.
Yaguchi[1]は,オイラー=ラグランジュ偏微分方程式に対して,エネルギーを保存する差分スキームをラグランジュ力学に基づいて導出する手法を提唱した.この手法は,ネーターの定理に基づいて方程式が導出される過程を離散系で再現することによって導出される.
本発表では,提案手法の導出過程とその性質について紹介する.また,非線形Klein-Gordon方程式に対しての数値実験の結果も示す.

参考文献:
[1] Takaharu Yaguchi. Lagrangian approach to deriving energy–preserving numerical schemes for the Euler–Lagrange partial differential equations. ESAIM: Mathematical Modelling and Numerical Analysis, Vol. 47, No. 5, pp. 1493-1513, 2013.